工学の基礎

理系公務員では、「工学の基礎」という科目が出題されます。これは、数学や物理の高校~大学教養レベルの問題です。

工学の基礎は、国家公務員(国家総合職、国家一般職大卒、労働基準監督官Bなど)では「工学に関する基礎」、地方公務員では「数学」「物理」という科目名で出題されます。なお、労働基準監督官B(理工系)では、化学も出ることに注意しましょう。

これとは別に、工学の基礎は、数学系・物理系の科目で出題されます。「基礎数学」「基礎物理」「数学」「物理」「物理(物理数学を含む基礎的な物理)」「物理化学」など、物理や数学と付いた科目には、工学の基礎の問題が含まれます。

工学の基礎の傾向と対策

工学の基礎は土木、電気、機械、建築といった工学系の区分では出題数が多く、合否を左右する重要科目です。物理・数理・化学系がこれに続き、農業土木でも多くは無いものの、工学の基礎が出ます。農業、農学、林学では課されることがほとんどありません。

工学の基礎は、高校~大学教養レベルだと言われます。実際に過去問を見ると、国家公務員や地方上級でも大学入試共通テストから学部の基礎レベルまでという内容が多く、むやみに難問が出るよりも、就職試験らしく標準的な知識を問う問題が多いです。市役所はこれよりも少し易しめです。

もちろん、数学、物理、化学と付いた専門科目では、専門試験である以上、工学の基礎の対策だけでは解けない、学部レベルの問題も含みます。国家公務員や地方上級でこういった科目がある場合は要注意です。

工学の基礎は、理系公務員で最も差がつきやすい科目です。高校~大学の数学・物理の公式や法則を使って計算する問題が多く、こうした知識を忘れていると、まるで解けない問題といえます。

工学の基礎は、他の専門科目と同じかそれ以上に勉強時間をかける必要があるかと思います。区分によって出題比率が異なりますが、それぞれの出題科目に応じて、しっかりと勉強すべきです。

工学の基礎の対策としては、大学での使用教材や過去問はもちろんですが、数学や物理の知識を忘れているという方は、高校時代に使用した教科書~共通テストレベルの参考書・問題集を使って勉強し直すことをおすすめします。