地方公務員福祉職の参考書

今回は、地方公務員(福祉職)の参考書を取り上げます。ここでは、地方上級(都道府県、政令指定都市、東京都特別区)、および、市役所・町村役場の福祉職の採用試験を対象にします。

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社会福祉士国試の参考書を使おう

地方公務員福祉職の参考書は、社会福祉士国試の参考書が、そのまま十分に通用します。おすすめは、中央法規の「受験ワークブック」です。専門科目と共通科目で2冊ありますが、両方買って取り組みましょう。

(参考:社会福祉士の国試には、社会福祉士にのみ課される専門科目と、精神保健福祉士と共通の内容が課される共通科目があります。公務員試験では、こうした区別は関係ありません。両方取り組みましょう)

本書は、社会福祉士国試の参考書ですが、福祉職公務員にとっても、必要な知識は、ほぼ完全に網羅しています。短期間で数多くの科目が必要な公務員試験には、過不足なく実力がつく、おすすめのメインテキストです。

地方公務員(福祉職)の参考書は、この2冊で十分です。本試験まで何度でも読み込み、徹底的にインプットしましょう。最新年度版が毎年出ていますが、購入時点で入手可能な最新年度版をおすすめします。

社会福祉士国試の過去問演習も徹底しよう

福祉職公務員では、参考書でインプットした知識を駆使して、実際に問題が解ける力を身につけるため、社会福祉士国試の過去問演習を徹底することも、試験勉強のメインに位置づけるべきと思います。

こうした問題演習におすすめの問題集(過去問題集)は、「社会福祉士国家試験過去問解説集」(中央法規)です。本書も最新年度版が毎年出ており、過去5年分の国試を掲載した定番問題集です。

こちらの問題集も、やはり購入時点で入手可能な最新年度版をおすすめします。参考書もそうですが、法改正や統計データ、時事的な傾向など踏まえた出題に備えるには、最新年度版が最適です。

社会福祉士国試の学習経験があり、既に知識をお持ちの方なら、いきなり過去問題集である本書から取り組んで、とにかく実際の問題の中で、早く正確に解く訓練をメインにして良いと思います。

地方公務員の福祉職なら、この「社会福祉士国家試験過去問解説集」を解き続け、年度別の過去問の3分の2(7割弱)が取れるようになれば、ほとんどの自治体の専門試験は、合格ラインを超えていると思います。

福祉職公務員に特化した要点整理型参考書

社会福祉士国試の参考書だけでは、福祉職公務員の頻出項目を後回しにしたり、出題されない項目を無駄に勉強する可能性があります。福祉職公務員の頻出分野を理解した上で、確実に合格できる勉強が必要です。

公務員福祉職・心理職の合格知識」(三修社)は、福祉系・心理系公務員に特化した、唯一の市販教材です。A5判・約270頁というコンパクトサイズに、○×の一問一答集と、記述式対策も取り上げた参考書です。

本書は、社会福祉、社会学、心理学、教育学の各領域をカバーし、国総(人間科学)、家裁補、矯正心理専門職、法務教官、保護観察官、地上(都道府県、政令指定都市、東京都特別区)、市役所・町村役場など、あらゆる福祉職・心理職公務員で使える参考書です。

この参考書は、長い間未改訂で、中古本のみ入手可能です。法令や統計など、古い部分は、各自で訂正・補完する必要があります。にも関わらず、受験生の間では、今でも非常に根強い人気を誇っています。

本書は、福祉職・心理職公務員の傾向と非常に相性が良く、公務員試験で「どの項目が出るか」「どの程度まで問われるか」を知るのに、最も最適な良書です。

この参考書を、頻出項目や勉強すべき内容を知る導入本・羅針盤と位置づけ、優先的に取り込むべき箇所を理解した上で、効率よくメインの試験勉強を進めることが、おすすめできます。

本書は、社会福祉士国試の参考書だけでは見落としがちな、福祉職・心理職公務員で勉強すべき箇所が分かる、貴重な教材です。また本書は、東京都特別区の専門記述対策に役立つ参考書としても、おすすめです。

公務員福祉職・心理職の合格知識」は、メインの参考書では無いですが、随時携行して何度でも見直し、公務員試験にフィットした出題範囲を的確に確認できる、実に優れた要点整理型参考書としておすすめします。

地方公務員福祉職の教養試験の参考書

地方公務員の福祉職の場合も、教養試験(基礎能力試験)は択一式が一般的で、一部の自治体や区分(職種)を除き、区分(職種)を問わず共通の試験内容を課すことが一般的です。

このため、教養試験の参考書は、どの区分の方も、同じ参考書で対応できます。教養試験の参考書を一通り知りたい方は、大卒公務員の教養試験(基礎能力試験)をおすすめします。