SPIは、SPI-U(大卒・新卒向け)、SPI-G(社会人・中途採用向け)、SPI-H(高卒向け)の3種類があります。
SPI-Uとは
SPI-Uは、大卒・新卒採用向けSPIです。大卒だけでなく、専門学校、短大、大学院の学生も、主にこのSPIを受検(受験)します。
SPI-Uは、基本の基礎能力検査と性格検査に加えて、一部の業界や企業では、英語能力検査や構造的把握力検査も課されます。
SPI-Uは、SPI-Gではあまり出ない、領域や漸化式が多く出る傾向があります。領域は、関数だけでなく、条件問題も出ます。漸化式は数列の問題ですが、公式さえ覚えていれば、比較的容易に解ける問題が中心です。
SPI-Uは、言語・非言語とも、とても簡単な問題から、非常に難しい問題まで、難易度がとても幅広い出題内容となります。バランスの取れた出題内容から、的確な判断が要求されます。
SPI-Gとは
SPI-Gはキャリア採用や中途採用など、社会人が対象です。ただし、最近では、新卒採用、公務員試験、契約社員などの正社員登用試験に、SPI-Gを使う例が増えています。
SPI-Gも、基本は基礎能力検査と性格検査の2つですが、一部の業界や企業では、英語能力検査も課されます。
SPI-Gは、SPI-Uよりも言語問題が難しく、語彙力や文法を問う問題が難しいです。文章問題も、文章自体は読み取るのが難しく難解ですが、選択肢自体はそう難しいものは出ません。
また、SPI-Gの非言語は、SPI-Uでは出ない、「地図」「方角」「資料解釈」が必ず出ます。ただし、SPI-Gの非言語は、それほど難しい問題は無く、難易度としては、やや易しめです。
SPI-Hとは
SPI-Hは、高卒採用の選考で使われるSPIで、主に高校生が受験します。出題範囲も、他のSPIより狭く、基礎能力検査と性格検査の2種類のみです。
SPIの難易度と合格ライン
SPIの難易度ですが、高卒向けのSPI-Hが最も易しく、GとUを比べると、全体的には意見が分かれますが、言語の難易度はG>U、非言語の難易度はU>Gだと思います。
一般に、SPIの合格ラインは、6~7割と言われます。ジャスト6割でも合格する方がおられる、6割台~7割に近づくと安心できる、7割超える方はそう多くないが余裕で受かるかな、というラインだと思います。
SPIでも、大手企業・人気企業向けなら、満点を狙うべきという意見が少なくありません。ただし、公務員試験なら、満点にこだわる必要はありません。もちろん、1点でも高得点を狙う姿勢は、とても重要だと思います。
志望先がどの種類のSPIか調べるには?
志望先のSPIがどの種類のSPIを課すのか、一般的には公務員試験でも民間企業でも、前もって告知・公開されることはほとんど無く、事前に確認する方法はありません。
ただし、公式サイトなどで、過去の試験問題を、一部でも公開している所であれば、地図や方角、資料解釈の有無や、言語と非言語で難しさ(難易度)に差が無いかなど、どのタイプに近いのか、自分で調べて推測することはできます。
公務員試験でも民間企業でも、基本的には前年度の試験を踏襲する所が多いので、前年度の情報は参考になります。
先輩方の誰かが受験していれば、何かしらの情報が残っている可能性があります。また、ネット上にも情報がある時代なので、調べて有効活用していきましょう。
公務員試験にはどの種類のSPIか?
公務員試験でSPIが課される場合、受験案内(募集要項)で、どの種類のSPIを課すのか明記されていれば、その勉強で十分だと思います。また、高卒程度のSPIと明記されていれば、SPI-Hで十分です。
ただし、どの種類のSPIか、事前に告知するケースはほとんどありません。特に大卒の方は、SPI-UとSPI-Gのどちらを勉強すべきか、悩ましいところではあります。
自分がどの種類のSPIで勉強すべきか迷った方には、特にどの種類に特化するというのではなく、一般的に幅広くSPIに対応するタイプの参考書・問題集をおすすめします。最も無難ですし、バランスの良い教材があります。
その一方、SPI-UやSPI-Gに特化した参考書・問題集もあります。
あくまでも参考ですが、一応の目安としては、新卒の方で民間と公務員試験を併願するならSPI-U、基本から難問まで幅広く勉強できるのもSPI-Uですが、公務員試験に近い試験範囲や出題内容に絞るならSPI-Gも検討して良いかもしれません。
ここまで、SPIの種類について見てきました。こうした点を踏まえて、公務員試験でSPIの参考書・問題集では、公務員試験でSPIが課される場合の、参考書・問題集を取り上げます。