志望先の科目別出題数を知ろう(大卒/高卒とも。令和5年度試験対応)

公務員試験を目指すなら、まず志望先の科目別出題数を知るべきです。科目別出題数を知ることで、科目ごとの優先順位やペース配分に関して、「どの科目にどれだけ力を入れるべきか」という、適切な試験勉強を行うことができます。

まずは受験案内(募集要項)を

科目別出題数は、受験案内(募集要項)に明記される場合もありますが、明記されない場合も数多く見られます。受験案内では、試験時間、問題数、出題科目の明記にとどまるという公務員試験が少なくありません。

まずは志望先の公式サイトで、受験年度の受験案内が発表済みかどうか確認しましょう。もし受験年度分が発表済みで、科目別出題数まで明記されていれば、これに基づいて、試験科目の優先順位や、各科目の勉強開始時期を決めることができます。

もしも、受験年度分の受験案内が発表されていなければ、過年度の受験案内や実施実績が公開されてないかどうかを確かめましょう。この場合も、科目別出題数の明記があれば、これに基づいて、同じように試験勉強の計画を立てることができます。

公務員試験の場合、受験案内の発表を受けて試験勉強を開始するのでは、試験勉強として遅すぎる場合が一般的です。受験年度分が未発表なら、過年度の受験案内や実施実績を参考に、試験勉強を始めるべきです。

もちろん、先に過年度の情報に基づいて試験勉強を進めておき、受験年度分の受験案内が発表されたら、すぐに確認します。そこで、試験内容に変更点があれば、すぐに試験勉強に反映させることが必要です。

科目別出題数の明記が無い時は

志望先で公式に科目別出題数を明記していない場合ですが、LEC東京リーガルマインドや実務教育出版など、公務員試験に関わる民間企業では、過去の実施実績に基づく詳細な出題分析を行っています。

公務員試験は、適切な人材を一定の水準で採用することが目的であるため、年度ごとの大きな変更がほとんど見られません。こうした点から、受験生の間では、試験勉強を先行させる上で、過去の実施実績が幅広く活用されています。

志望先が受験案内などで公式に発表していれば、そちらを優先して参考にすべきです。しかし、そうでない場合は、私的な情報とは言え、民間企業の出題分析も、長年の詳細な調査に基づく、とても精度の高い情報として、大いに利用する価値があります。

もちろん、科目別出題数に限らず、受験年度分の受験案内は必ず確認しておき、試験内容に変更点があれば、それに合わせる必要があります。しかし、それを待つのではなく、まずは過年度の実施実績に基づいて、試験勉強を始めておくことが重要です。

中には、公務員試験の受験スクールや出版社を利用しても、どうしても情報が得られない公務員試験もあります。しかし、一般的に大半の公務員試験では、科目別出題数が推測されており、各社とも分析結果を公開しています。

ここでは、市販で入手できる情報のうち、毎年更新されている実務教育出版を、大卒程度と高卒程度の公務員試験それぞれについて、順次紹介します(参考URL:https://jitsumu.hondana.jp/files/c_2206_jj_schedule.pdf)。これらは、ほとんどの公務員試験の出題内容(出題タイプや科目別出題数)を知ることが可能です。

大卒程度の公務員試験の場合

国家総合職、および、東京都と東京都特別区の大卒程度の徹底分析は「受験ジャーナル 5年度試験対応 Vol.1」(2022年9月21日発売)、地方上級の試験分析は「受験ジャーナル 5年度試験対応 Vol.4」(2023年1月25日発売)に掲載されます。

国家一般職大卒と裁判所職員大卒は「受験ジャーナル 5年度試験対応 Vol.2」(2022年10月26日発売)、国家専門職(大卒)の徹底分析は(専門試験は国税)は「受験ジャーナル 5年度試験対応 Vol.3」(2022年12月23日発売)に掲載されます。

国立大学法人等職員の方は、「5年度 国立大学法人等職員採用試験攻略ブック」(毎年12月に新年度版が発売)で、教養試験の科目別出題数、各機関の採用実績や業務説明会・二次試験の実施実績、独自試験の情報、過去問も数十問ほど掲載されています。

市役所(大卒)の試験分析と出題予想は、「受験ジャーナル 5年度試験対応 Vol.6」(2023年3月末発売)に、全国の市役所事務系の早見表や試験実施結果と併せて掲載されます。

市役所の新教養試験(大卒/高卒とも)

また、「市役所新教養試験Light&Logical[早わかり]問題集」(毎年4月に新年度版が発売)は、ライト型やロジカル型で実施された全国の市役所一覧を掲載し、志望先がライト型やロジカル型で実施したかどうか、ひと目で確認できます。

本書は、大卒程度を対象にした説明や記述であり、ロジカルはロジカル1(大卒程度)である点に留意してください。ただし、大卒・高卒の区別が無いライト型の市役所なら、本書を高卒の方も大卒の方と同じように使うことがおすすめできます。なお、年度ごとに最新版が出ているため、最新年度版の購入をおすすめします。

市役所新教養試験Light&Logical[早わかり]問題集」は、ロジカル1もライトも数十問の過去問を掲載しています。新たに導入された教養試験に対応する唯一の市販教材として、市役所志望の方ならどなたにもおすすめできる必須教材だといえます。

高卒程度の公務員試験の場合

高卒の方は、「高校卒で受けられる公務員試験 早わかりブック」(毎年4月に新年度版が発売)が、国家一般職高卒、地方初級、市役所(初級、または、大卒・高卒の区分無し)、高卒警察官、高卒消防官の出題分析を掲載しています。