【追記】東京都3類の最新の試験情報を踏まえた記事は、東京都3類です。こちらを参考になさってください。
公務員試験のなかでも東京都3類は、他の地方初級試験(都道府県庁、政令指定都市)が共通の問題なのに対して、東京都独自の問題を出題しています。ただし、出題範囲や難易度は、一般的な高卒公務員と同等です。
このうち教養試験は、45題・全問解答制で、以下の出題科目が告知されています。
- 知能分野(一般知能)28題:文章理解、英文理解(文章理解の英文のことです)、判断推理、数的処理(数的推理のことです)、資料解釈、空間概念(判断推理に含まれます)
- 知識分野(一般知識)17題:生活常識(人文科学の国語、社会科学の社会と時事問題で対応出来ます)、人文科学系(歴史、地理)、社会科学系(政治、経済)、自然科学系(物理、化学、生物、地学)
実際の科目別出題数は以下の傾向が見られます。
- 数的推理、判断推理→判断推理9(空間概念を含む)、数的推理6の合計15問。
- 文章理解→英文4、現代文4、古文0の合計8問。
- 資料解釈→5問。
- 生活常識→3問。
- 社会科学(時事含む)→政治2、経済2合計4問。
- 人文科学→日本史2、世界史2、地理2の合計6問。
- 自然科学→生物1、化学1、物理1、地学1の合計4問。
東京都3類の問題数では、他の地方初級試験が一般知能・一般知識がほぼ同数なのに比べ、一般知能のウェイトが非常に高いといえます。また、一般知識のうち、文学・芸術、倫理、国語、数学の出題がありません。
その一方、東京都3類のみ独特の科目「生活常識」が3問課されます。これは、ことわざ・慣用句の意味、敬語の使い方、わが国の選挙制度(選挙の原則、非拘束名簿式比例代表制、選挙運動等)、環境に配慮した生活(エコマーク、3つのR、環境家計簿等)の正しい説明を選ばせる過去問があります。
東京都3類の生活常識は、人文科学の国語と社会科学の社会・時事問題からの出題が頻出といえます。難易度的にはやはり当サイトでも紹介してきた標準的な高卒公務員試験の試験勉強で対応できます。
高卒程度公務員の教養試験(基礎能力試験)について、何を使ってどのように勉強すればよいのかについては、高卒公務員の参考書 教養試験(基礎能力試験)で一括して取り上げています。試験勉強のメインとなる教材を具体的に知りたい方は、参考になさってください。
一方作文試験は、過去問を見ると、「私が都民のために努力したいこと」(平成26年度)、「東京都職員として生かしたい私の長所」(平成22年度)など、自分がいかに東京都に貢献できるかを問う課題が頻出です。
このため、一般的な公務員試験の作文試験対策で文章の組み立て方や書き方を習得し、実際に書く練習を行うとともに、自治体研究として東京都や都庁に関する情報収集を欠かさないことが重要と言えます。
東京都3類の作文試験については、東京都/特別区/道府県庁の作文試験(高卒程度)で実際の試験問題を掲載して傾向を分析しつつ、具体的な試験対策を説明しています。
東京都3類は地方初級に該当する高卒程度の公務員試験です。一般的な高卒公務員の試験対策で通用しますし、他の高卒公務員との併願もしやすい試験です。