衆議院事務局/参議院事務局・高卒の作文試験

今回は、衆議院事務局一般職高卒、参議院事務局一般職高卒の作文試験を取り上げます。

まず、衆議院事務局一般職高卒の作文試験で実際に出題された過去の試験問題は以下の通りです。

  • 信頼される公務員に必要なことは何か(750字・60分)
  • 1990年代生まれの若者は「さとり世代」と言われるが、その世代の特徴は何だと思うか。具体例を挙げて述べよ。(1,200字以内・60分)
  • 「私のおすすめ」という題で、あなたが最も人にすすめたいことについて、興味・関心が持てるように述べなさい。※おすすめするものは場所でも遊びでも食べ物でも何でもよい。 (1,200字以内・60分)
  • 命に値段をつけられますか、つけられませんか。立場を踏まえて書きなさい。(1,200字以内・60分)
  • 日本という国を全く知らない外国人に、日本のことを説明しなさい。(1,200字以内・60分)
  • あなたが人生において優先していることを3つ順位をつけて並べ、それはなぜか説明しなさい。(1,200字以内・60分)

衆議院事務局一般職高卒の作文試験は、さまざまな分野から出され、問い方も単純とは言えません。しかし一貫しているのは、受験者の社会観・価値観を通じて、その人間性や公務員としての適性を試そうとする傾向です。

例えば「私のおすすめ」と聞かれたときに、本当に好き勝手なんでも書いて良いというものではありません。例えば、衆議院事務局を志望したり、進路を真剣に考えるようになったきっかけといった、自分の人間性や適性をアピールできるもののうち、他のひとにもおすすめできるものを書くべきでしょう。

参議院事務局一般職高卒の作文試験で実際に出題された過去の試験問題は以下の通りです。

  • まっすぐな自分(1,000字・60分)
  • 負けず嫌いな私(1,000字・60分)
  • 仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)についてあなたの考えを述べなさい。(1,000字・60分)
  • 仕事をする上で大切にしていきたいこと。(1,000字・60分)
  • 私の元気の源。(1,000字程度・60分)
  • 【  】と私。※【 】には自分で題名を入れる。(1,000字程度・60分)

参議院事務局一般職高卒の作文試験は、一見すると衆議院事務局より簡単な課題にも見えます。しかし、シンプルなテーマほど書ける範囲がより広がっており、このなかから自己アピールと公務員としての適性につながる記述を行うことが要求されているといえます。

例えば「まっすぐな自分」「負けず嫌いな私」というテーマで書いた時に、実直さや純朴さをアピールできれば理想的です。その一方で、あまりに頑固で柔軟さに欠け、硬直的で人の意見を聞かないのではないか、と受け取られるような記述は避けるべきです。

衆議院事務局にしろ参議院事務局にしろ、高卒程度の作文試験では、それぞれの職種に適性だとみなされる論述にもっていくべきです。その一方で、極端な記述は避け、人間性のアピールが出来る範囲でバランスの良い記述を心がけるべきでしょう。

高卒程度公務員の作文試験を独学で進める場合の教材については、高卒公務員の参考書 作文試験で取り上げています。これらは、作文試験の基本的なルールや文章の構成方法、一般的な頻出テーマを習得できる有益な参考書としておすすめします。