今回は、裁判所事務官一般職の高卒者区分を取り上げます。
裁判所事務官一般職・高卒者区分に合格した採用された方は、裁判所事務官として各裁判所に配属され、裁判部門において裁判所書記官の下で各種裁判事務を担当したり、事務局の庶務・人事・会計等の一般事務に従事します。
また、裁判所事務官として一定期間在職すると、裁判所書記官研修所の受験資格が得られ、合格すると約1~2年後の研修後に裁判所書記官の資格が与えられます。
裁判所事務官一般職・高卒者区分の方は、全国に置かれたそれぞれの高等裁判所の管轄区域内での勤務となります。これは受験の申し込み時点で、希望する勤務地域を申し出る必要があります。
裁判所事務官一般職・高卒者区分の試験内容
裁判所事務官一般職・高卒者区分の試験内容と、全体を20とした各試験種目の配点比率は以下の通りです(【追記】平成29年度に配点比率が変更されており、以下の数字は変更後の比率です)。
- 1次試験:基礎能力試験(択一式)9/20、作文試験3/20
- 2次試験:人物試験(個別面接)8/20
なお、作文試験の評定結果は、第1次試験の合格者決定には反映させず、最終合格者の決定の際に、他の試験種目の成績と総合します。
1次試験は、希望する勤務地域にかかわりなく、全国の試験地域から受験に便利な地域を選択することができます。ただし、2次試験は、希望する勤務地域での受験となります。
基礎能力試験は知能分野24題、知識分野21題の45題必須解答という全問解答制です。
例年、実際の科目別出題数は以下のように予想されています。
- 知能分野24題→判断推理(高卒)6、数的推理(高卒)5、文章理解(高卒)10(英文6、現代文4、古文0)、資料解釈(高卒)3
- 知識分野21題→社会科学(高卒)7(時事3、法律、政治、経済、社会から1づつ)、人文科学(高卒)7(日本史、世界史、地理が2づつ、思想1)、自然科学(高卒)7(化学と生物が2づつ、地学、物理、数学が1づつ)
作文試験は、50分・1題です。過去には以下の出題例があります。
私を変えた一言、忘れられない一言(平成28年度)
もう一度挑戦したいこと(平成27年度)
人物試験は個別面接試験です。「人柄、資質、能力などについての個別面接」と告知されています。