理系公務員の専門試験

今回は理系公務員の専門試験を取り上げます。ここでは、国家総合職、国家一般職大卒、地方上級(都道府県、政令指定都市、東京都特別区)、市役所のそれぞれの理系(技術系)区分、および、労基B(理工系)の専門試験を対象にしています。

(以下のリンクは、それぞれの名称によるアマゾン(Amazon.co.jp)の検索結果ページを含みます)

理系公務員のメイン教材

理系公務員(技術職)のうち、択一式の問題演習には「公務員試験 技術系新スーパー過去問ゼミ」シリーズをおすすめします。国家一般職大卒、地方上級(都道府県、政令指定都市、東京都特別区)、国家総合職の技術系区分に対応しています。

本書は、工学に関する基礎(数学・物理)、土木、機械、電気・電子・情報、農学・農業、化学の6冊が出ています。「スー過去」で知られる定番教材の理系公務員版であり、解説や要点POINTがついた過去問演習書として、公務員試験に必要な知識の整理が問題演習を通じて行えます。

なお、土木職の方には、「米田昌弘 土木職公務員試験専門問題と解答」シリーズ(米田本)もおすすめできます。「必修科目編」、「選択科目編」、工学の基礎に該当する「数学編」「物理編」、高度な問題を取り扱った「実践問題集 必修・選択科目編」「実践問題集 数学・物理編」、国家総合職の過去問も加味された「総仕上げ編」の計7冊で構成されています。

科目別の4冊はポイント整理と演習で構成され、各科目をしっかりと固めることができます。実践問題集や総仕上げ編は多くの過去問を通じた演習書で、高いレベルの実力アップが可能です。

「米田本」は国家一般職大卒の過去問をベースにした教材ですが、土木職の公務員ならあらゆる試験に対応出来る内容をカバーしており、人気の高い定番教材としておすすめできます。

目安としては、国家総合職では本シリーズ7冊に加え、大学での専門書や他の公務員教材が必要だと思います。その一方、国家一般職大卒・地方上級(都道府県、政令指定都市)および地上と同日実施の市役所なら実践問題集までの6冊、その他の市役所や町村役場なら実践問題集や総仕上げ編を除いた4冊で本試験まで対応できると思います。

工学の基礎(数学・物理)

工学の基礎(数学・物理)は、先に取り上げた通り、「公務員試験 技術系新スーパー過去問ゼミ 工学に関する基礎(数学・物理)」が、他の専門科目同様に、メイン用途におすすめできます。

その一方、単元別に網羅した「技術系公務員試験 工学の基礎[数学・物理]攻略問題集 新版 丸山大介 実務教育出版」も、試験範囲を一通り習得できるメイン教材としておすすめできます。国一・地上・市役所や労基B志望でスー過去が合わなかった方は、こちらに替えて良いと思います。

技術系公務員試験 工学の基礎[数学・物理]攻略問題集 新版 丸山大介 実務教育出版」は、国一・地上・市役所や労基Bの数学・物理では、工学の基礎を一通りクリアすることが出来ると思います。なお、国総の方は本書以外にも「公務員試験 技術系新スーパー過去問ゼミ 工学に関する基礎(数学・物理)」など他の問題集で上積みが必要と思いますし、労基Bの方は化学の対策が別途必要です。

理系公務員の過去問演習書

過去問演習を通じた試験勉強の総仕上げには、試験別・年度別に試験問題を豊富に収録した過去問演習書の「公務員試験 技術系〈最新〉過去問 実務教育出版」シリーズがおすすめです。工学に関する基礎(数学・物理)、土木の2冊が出ています。

この問題集は、国家総合職、国家一般職[大卒]、地方上級に対応します。直近の試験問題を豊富に掲載して過去問に特化した総合的な問題集であり、最近の出題傾向を踏まえた総仕上げの演習書としておすすめできます。

理系公務員・試験別の目安

国家総合職の方は上記の教材に加え、大学で使用した学部レベルの専門書や大学院入試レベルも見据えた教材の追加をおすすめします。

地方公務員(地方上級=都道府県・政令指定都市・東京都特別区、市役所、町村役場)、国家一般職大卒、国立大学法人等職員、都道府県警察(東京都は警視庁)や消防本部の理系(技術系)区分の方は、上記の教材をメインにして試験勉強を行えば十分です。

ただし、労働基準監督官B(理工系)は工学の基礎に数学・物理だけでなく化学も含まれるため、後述通り人事院に過去問を請求して問題を解いたり、高校~大学レベルの化学を学習し直しましょう。また、労基Bは択一式で労働事情が課されます。

理系公務員の過去問請求方法(人事院)

人事院が実施する国家公務員(国家総合職、国家一般職大卒、労基B、食品衛生監視員)の方は、人事院に過去問を5~10年分、余裕が無い方でも3~5年分は請求することをおすすめします。

過去問の具体的な請求方法は、人事院の公式サイトで明記しています。請求から入手まで1ヶ月以上かかることもあり、早めの請求をおすすめします。

一方、地方公務員ではこのような過去問の公開制度がありません。公式サイト上で例題を数問掲載しているケースが一般的です。過去問をサイト上で公開している自治体(大阪府、大阪市、東京都特別区)の過去問に取り組んだり、国家一般職大卒の過去問を請求しておくと良いでしょう。

地方上級の方にとって、国一は同等か少し易しめの問題です。また、市役所の方には、地上・国一はやや難しい問題が見られます。とはいえ、公務員試験の標準的なレベルである国一の過去問に目を通すだけでも、公務員試験の頻出分野や必要な知識を知り、試験勉強に活かす参考材料として役立つと思います。

人事院の過去問は、国家総合職の方は絶対必要だと思います。労基Bの方も工学の基礎に化学があるため、請求をおすすめします。その他の公務員試験の方は、試験勉強自体は今回の記事で取り上げてきた教材で十分と思いますが、頻出分野を確認したい方は請求したほうが良いと思います。

理系公務員の専門記述対策

国家総合職の専門記述試験では、過去問に取り組むことが絶対に欠かせません。国総の方は、過去問を目安にしつつ、大学院入試の過去問や、定評のある院試対策の問題集にも取り組みましょう。

また、一部の自治体(東京都など)や国家一般職大卒にも専門記述試験があります。国総よりは比較的易しめの説明問題が中心ですが、やはり過去問を中心に、学部~院試レベルの教材で必要な知識の整理を行いましょう。