入国警備官

入国警備官は、高卒程度の国家専門職です。採用試験は一般枠に相当する警備官区分と、40歳未満の方が受験できる社会人試験の警備官(社会人)区分が、同じ日に実施されます。

入国警備官の採用試験は、以下の通り一般枠・社会人試験とも全く同じ試験内容が課されます。

  • 1次試験:基礎能力試験(択一式)、作文試験
  • 2次試験:人物試験(個別面接、性格検査)、身体検査、身体測定、体力検査

ただし、配点比率は一般枠と社会人試験で異なります。

一般枠では、基礎能力試験(教養試験)の素点がそのまま得点となり、その他の試験種目は合否の判定のみを行います。

社会人試験では、全体を7とした各科目の配点比率が1次試験の基礎能力試験4/7、作文試験1/7、2次試験の人物試験(個別面接、性格検査)2/7だと告知されています。その他の試験種目は合否の判定のみを行います。

なお、どちらの区分も、1次試験の合格者は基礎能力試験の成績で決定します。作文試験は1次試験合格者を対象として評定した上で、最終合格者の決定に反映されます。

基礎能力試験(教養試験)は40題で、以下の出題分野と出題数が告知されています。

  • 知能分野 20問:文章理解(7)、課題処理(判断推理のことです)(7)、数的処理(数的推理のことです)(4)、資料解釈(2)
  • 知識分野 20問:自然科学(5)、人文科学(9)、社会科学(6)

実際の科目別出題数は、例年以下の傾向が見られます。

※国家一般職高卒/税務職員/国家専門職(高卒)は、日程が違えば問題自体は異なるものの、同日実施の試験では共通問題ですし、どの試験も科目別出題数は同じ傾向を示します。

  • 知能分野(一般知能)20題:文章理解7(現代文4、英文2、古文1)、判断推理7、数的推理4、資料解釈2
  • 知識分野(一般知識)20題:自然科学5(数学、物理、化学、生物、地学が各1)、人文科学9(日本史1、世界史2、地理2、思想・倫理1、国語2、英語1)、社会科学6(政治2、経済2、社会2)

入国警備官の試験対策についても、高卒程度公務員の試験勉強で対応できます。一般的な高卒公務員の教材を使えば十分通用します。

高卒程度の公務員試験では、教養試験(基礎能力試験)は区分(職種)を問わず共通の試験内容が一般的です。教養試験対策(高卒)の参考書を一通り知りたい方には、まず先に高卒公務員・教養試験(基礎能力試験)の参考書をおすすめします。

作文試験は1題50分、体力検査は上体起こし、立ち幅跳びによる身体の筋持久力等についての検査です。入国警備官では受験案内(募集要項)で採用試験の詳細な内容や合否基準が明示されるため、必ずしっかりと確認しましょう。

高卒程度公務員で課される作文試験対策についても、高卒公務員の参考書 作文試験で具体的な参考書の使い方を通じて試験対策を取り上げています。傾向と対策については、高卒公務員の作文試験:国家公務員(大学校除く)で触れています。