教員採用試験の勉強計画(半年~1年)

今回は、教員採用試験を、半年から1年で勉強する計画を取り上げます。

当サイトでは、教採まで1年を切っている方を対象に、半年計画や2~3か月計画といった記事を公開する予定です。その一方、今回の記事では、本試験まで半年~1年以上ある方を対象に、時間的余裕を有効活用できる勉強計画を考えます。

教採の勉強は1年計画がベスト

教員採用試験の勉強は、いつから始めるのがベストか?と言われれば、1次試験よりも1年前というのが、理想的だと思います。半年でも良いと思いますし、2~3か月を切るような、超・短期間でも合格する方はおられます。

ただし、多くの受験生が余裕をもって教採に臨める期間、ということで言えば、本試験まで半年~1年以上あるのが無難だと思います。逆に、2年前とか、あまりに長い勉強期間だと、モチベーションの維持が困難だったり、学習した事柄を忘れてしまいます。

ここでは、教員採用試験まで半年~1年以上の時間がある方を、「1年計画」と呼び、余裕を持った勉強計画を考えます。

なお、教採を目指すにあたって、真っ先にやるべきことは、受験先・併願先の決定と過去問研究です。これについては、教採の勉強は何から始めるべき?受験先・併願先を決めよう!で詳しく取り上げていますので、ぜひ参考になさってください。

最優先は専門教養と教職教養

1年計画を前提に、真っ先に勉強すべきは、専門教養(専門科目)>教職教養>一般教養の順だといえます。特に、専門や教職教養は、多くの自治体で、出題数が多い、配点比率が高い、受験生の得点率も高い、という傾向を示します。

教採の1次試験が翌年の6月以降であれば、その前年のうちに専門教養と教職教養に取り組み、年越し前の年内には重要事項のインプットを終わらせて、問題演習に移行しておきたいものです。

本試験まで1年ある方なら、前年の夏休みを有効活用し、10月までにはインプットを終わらせて、10月以降は問題演習をメインにしたいものです。本試験まで半年程度の方も、年内にはインプットをクリアして、問題演習に移行しましょう。

専門教養と教職教養のインプットにめどがつき、問題演習に移行したら、一般教養やそのほかの試験種目にも、着手して良いと思います。早ければ10月、遅くとも12月には移行したいところです。

教採まで1年ある方なら、前年から、一般時事・教育時事、論作文、人物試験の対策まで着手できれば良いでしょう。この時期は、答案練習や模擬面接などは必要は無いですが、直近1年間の時事問題や教育問題を把握し、問題意識を持つことが重要です。

年明けに一気に全力で勉強

年明け以降は、専門教養や教職教養は問題演習をメインに、過去問は最低5年分、出来れば10年分はこなして本試験に備えます。その一方、一般教養も、頻出分野に絞った効率学習で、インプットと問題演習を同時並行的にこなしていきます。

教採を受験する年を迎えて、1~3月という春休みまでの期間が、集中的に勉強できる最後の機会かと思います。この時期は、過去問演習に加えて、論作文の添削指導を受けたり、模擬面接や人物試験の予行演習など、全体的に力を入れてよい時期です。

春先には試験勉強の総仕上げを

4月以降は、一気に忙しくなります。筆記試験の対策は、春休み終了までには、本試験に対応できるレベルまで到達しておきましょう。その一方、時事対策、論作文、面接練習、模擬授業や場面指導の練習などにも、しっかり取り組むべき時期です。

春先には、教採に関係する説明会などが開催されます。また、私学の教員採用試験も、早いところでは、4月から実施されます。このほか、志望動機の検討や、エントリーシートの記入事項など、教育実習の前までに、済ませておくのが良いでしょう。

教育実習中は何もできない

教育実習が6月という受験生は、多いと思います。実習中は、試験勉強は進まないと思っておいたほうが良いです。実習後は、試験勉強の総仕上げを行います。これを考慮して、実習前には、一通りの試験勉強を終わらせておくことを目標とします。

教員採用試験は、早いところでは5~6月、遅くとも7月中に1次試験を迎えます。各自の志望先に応じて、教育実習に入る前には、過去問演習や暗記事項の総チェックを含めた、試験勉強全体をクリアしておくことが必要です。

2次試験も全力で対策を

2次試験に関しては、全国的に7~8月に実施されます。ただし、自治体によっては、1次試験と2次試験の間隔に余裕がないところもあります。論作文、面接試験、人物試験、実技試験の対策は、遅くとも春先からは着手して、練習を繰り返しましょう。

教員採用試験は、1次試験で7割でも8割でも取れた方が、2次試験で落とされるということが普通にあります。最終合否に1次試験の結果は考慮しないという自治体があります。筆記以外の試験種目も、決して手を抜かず、十分に対策を進めましょう。

ここまで、教採まで半年~1年以上ある方の勉強計画を考えてきました。その一方、本試験まで時間的な余裕が無く、半年、あるいは、2~3カ月未満でも教員を目指す場合について、当サイトでは別途記事にして公開する予定です。

また、当サイトでは、教員採用試験を独学で目指す方を想定して、市販の有益な教材を、教員採用試験の参考書で一括して紹介しています。ぜひ参考になさってください。