官庁訪問(国家総合職)の入口面接と出口面接

今回は、国家総合職の官庁訪問のうち、入口面接と出口面接を説明します。入口面接とは、訪問先の省庁で、1日のうち最初に受ける面接のことであり、出口面接とは、1日のうち最後に受ける面接のことです。

入口面接を受付と同じなどと思ってはいけませんし、出口面接も最後の最後だからと油断してはいけません。両方とも、和やかな雰囲気であれ、厳しい面接であれ、どちらにしても、雰囲気に飲まれず、自分というものをしっかり持ってください。

どちらの面接も、一般的に採用担当の職員が行うため(人事面接)、受験者に対して、特定の業務分野や政策課題に関わらず、その人の適性そのものを、直接判断されていることに注意しましょう。

国家総合職の官庁訪問は、丸1日、入口面接と出口面接の間で、人事面接と原課面接を受け続けるものだといえます。

(人事面接と原課面接については、官庁訪問(国家総合職)の人事面接と原課面接で説明しています)

入口面接について

官庁訪問で、最も早い方は、入口面接で、明らかに感触の良い発言を受けると思います。もちろん、入口面接自体も、自分の適性が試される真剣勝負です。受験者によっては、どんな質問が飛んでくるか分かりませんし、絶対に油断禁物です。

朝早い時間帯の訪問を目指そう

国家総合職の官庁訪問は、訪問する時間帯から競争が始まっています。「いつ来ても構いませんよ」と言われても、それを真に受けてはいけません。とにかく、朝一番の早い時間帯の予約が出来ないか、申し出てみましょう。

ここで、一応は先着順に受け付けるとか、早い時間帯は埋まってると言われても、実際のところは分かりません。高評価のひとほど朝一番の予約が取られ、それだけ拘束時間も長時間に及ぶことは、ごく普通にありえます。

官庁訪問が超短期決戦なのは、採用側も同じです。各省庁は、採用予定人数を決めています。どの省庁も、自らの採用枠を、優秀な人から埋めたいと思うでしょう。各省庁は、少しでも優秀な人材を、限られた期間の中で、先取りしたいはずです。

そして、採用担当者は、有望な方ほど他の省庁に取られないように、早く面接を行い、早く次の段階へと確保したいはずです。実際に、各省庁の採用枠は、早く訪問したひとから埋められる傾向があります。

例えば、ある省庁の採用枠が埋まる見通しが立ったら、その時点で現に行っていた業務説明が途中で打ち切りということも、可能性として無いわけではありません。

つまり、採用側は、「早く来たから意欲がありそう」というだけでなく、「早いうちから優秀な人材を確保しよう」というモチベーションがあるといえます。こうした点からも、受験者としては、官庁訪問では「早く訪問する」ことが重要だと言えます。

早い時間帯に呼ばれなかった時は

官庁訪問では、早い時間帯に呼ばれて圧迫面接やコンピテンシー面接に何度も直面しつつ、職位の高い方々との面接をどんどん受けることになる方は、それだけ自分が有望視されていて、何回も自分の適性を試されているのだと感じ取ることもできます。

その一方で、そう早くない時間帯に呼ばれ、面接の回数も内容も、採用側からの感触も、自分への関心を感じられず、高い職位の方との面接に進めないようでは、その省庁からの評価が、あまり高くないのかもしれません。

早い時間帯に入れてもらえなかった場合は、本当に先着で埋まっていたのか、あるいは、自分の評価が高くないのか、本当の所は分かりません。それでも自信と勇気を持って、訪問してみてください。

詳しくは別の記事で説明する予定ですが、たとえ自分が当落線上、あるいは、厳しいラインの評価だとしても、官庁訪問では十分に、逆転勝利がありえます。

出口面接について

官庁訪問の出口面接は、その日最後の面接です。その日の選考を通過して次の段階に進めるのか、または、不採用が伝えられる機会でもあります。一般的に、「今日はどうだった?」と聞かれたり、自分の評価を伝えられる面接です。

ただし、この時点でも評価が定まらず、当落線上という方は、出口面接でもさまざまな質問を受けたり、厳しい面接に直面して、ここで判断される場合もあります。

官庁訪問はクール制を採用し、丸1日を同じ省庁で過ごします(これについて詳しく知りたい方は、官庁訪問とクール制(国家総合職)をご覧ください)。その締めくくりが、出口面接といえます。

国家総合職の官庁訪問は、1日中面接を受け続け、その日の出口面接で評価を聞くことになり、これをクールごとに繰り返し、最終クール(官庁訪問の最終日)を乗り越えた方だけが内々定となります。

官庁訪問で不採用が伝えられる方は、午前中もいますし、昼過ぎ以降や夕方、その日の最終盤になって切られる方もいます。1日の最後まで、途中で切られることなく、次の段階に進むことや評価が高い旨を伝えられた方だけが、選考に残ります。

出口面接の心構え

出口面接で最後だとか、出口面接は自分の評価を聞くだけなんて思って油断していると、足元をすくわれます。受験者の中には、志望動機や関心のある業務分野、知っている政策や自分の適性について、最後の最後にキツく試されるひともいます。

受験者によって違いますが、出口面接自体が、ギリギリ最後に試される、土壇場の激戦になることもあります。最後の最後で、受験者の適性を測ろうとして、どんな質問が来るか分かりません。決して気を抜かず、心して臨んでください。

また、入口面接は和やかだったけど、出口面接は厳しかったとか、あるいはその逆とか、どっちも同じ感じだったとか、人によって全然違ったりします。大切なのは、どんな場合に遭遇しても、ブレない自分をしっかり持って、平常心で戦うことです。

選考通過か不採用かの言われ方

出口面接で、次のクールに進める方は、「次も来てほしい」と言われたり、「何日の何時に来てください」と次回の訪問日時を告げられます。特に高評価だと、「あなたの評価は高い」「採用の可能性が高い」とハッキリ言われる方もいます。

逆に、不採用の場合は、今回は「残念でした」「ご縁がありませんでした」「採用の可能性は低くなりました」「採用は難しい」などと言われます。

職員の中には、礼儀を尽くすつもりで、「他の省庁や民間企業を検討しませんか」と、暗に「うちでは取れない」ことを示唆する方もおられます。

また、どっちとも取れる言い方をする職員の方も、結構おられます。例えば、単に「順調です」「予定通り」と言われた場合だと、「順調(予定通り)」なのは「選考過程」を指している可能性があり、「受験者本人」が順調だとは限らないからです。

特に、後で「連絡します」と言われた場合は、大抵は連絡が来ないものです。稀に、当落線上の方に連絡が来る場合もありますが、だいたいは、そのまま何の音沙汰も無く、不採用というケースのほうが多いと思います。

自分の評価に関しては、さまざまな言い回しがありますし、あまり気にしないほうがいいという考え方もできます。選考通過か不採用かの決め手は、次のクールに進めるか、次の段階の訪問日時が確定するかどうかに尽きると思います。

エレオク

官庁訪問についても、「エレオク」という言葉を知ってる方も多いでしょう。エレオク(エレベーター送り)とは、不採用を告げられた方が、職員の方からエレベーターまでお見送りされることを指します。

また、面接を繰り返すなかで、単に名前を呼ばれる場合は、選考が続くのが一般的ですが、「荷物を持って」お越しくださいと言われた場合は、不採用を告げられる場合が多いと言われています(最近は、普通に移動するだけの場合も多いです)。

不採用の理由は聞かないほうがいいかも

出口面接で不採用が確定した受験者の中には、「何処がダメな点だったんでしょう?」とか、「マイナス評価のポイントはどこだったんでしょう?」とか、次につなげるように、具体的に聞き返す方もおられます。

ここは、他の省庁を回る際の参考に、次に活かす気持ちも分かります。しかし、まず話してもらえないでしょうし、返答されたとしても、特定の受験者に具体的な評価のポイントや分岐点を、本当の通りに話すとも思えません。

出口面接で落選(不採用)を伝えられた時は、気持ちがスッキリしない方もいるでしょう。しかし、理由を聞いたところで、結果は変わりません。大抵は曖昧な返事しか返らず、うやむやな気持ちも変わらないものです。

不採用を伝えられたら、何も聞かず、選考への感謝を伝えて、おとなしく引き下がるのが無難です。下手に何か余計なことを言えば、そのことが、他の省庁に伝わらないとも限りません。難しいですが、残っている省庁へ、気持ちを切り替えましょう。