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今回は、国家専門職(大卒程度)および防衛省専門職員(防専)、外務省専門職員(外専)を取り上げます。
国家専門職とは、行政権を行使する国家公務員のうち、特に専門性の高い業務に従事する職員の採用試験の総称です。国家専門職の採用試験には人事院が関わり、職種ごとに独立した個別の採用試験が実施されます。
国家専門職のうち、大卒程度に相当する採用試験は以下の通りです。
- 皇宮護衛官・大卒
- 法務省専門職員・人間科学区分(法務教官、保護観察官、矯正心理専門職)
- 財務専門官
- 国税専門官
- 労働基準監督官(労働基準監督官A(法文系)/労働基準監督官B(理工系))
- 航空管制官
- 食品衛生監視員
国家専門職(大卒)は、例年1次試験が同日に実施されるため、併願ができません。また、基礎能力試験は共通の試験問題が課されています。
防専と外専
防衛省専門職員(防専)は、人事院が直接関わる採用試験では無いため、国家専門職に分類されませんが、防衛省が直接採用試験を行う専門性の高い行政職員の採用試験です。
防衛省専門職員の1次試験も、毎年国家専門職(大卒)と同じ日に実施されています。国家専門職(大卒)と防衛省専門職員の基礎能力試験は、共通の試験問題が出されています。
その一方、外務省専門職員(外専)も、人事院が直接関わらず、国家専門職に分類されません。こちらも外務省が直接採用試験を行う、専門性の高い行政職員の採用試験です。
外務省専門職員は、例年1次試験が国家一般職大卒と同じ日に実施されており、併願ができません。外専は基礎能力試験が国家一般職大卒と共通の試験問題になっています。
国家専門職(大卒)の試験内容
国家専門職(大卒)は、職種ごとに個別の採用試験が実施されます。一般的には、国家一般職大卒や地方上級(都道府県、政令指定都市、東京都特別区)などと同等の難易度であり、標準的な大卒程度公務員試験のレベルだといえます。
ただし、国家専門職は職務の専門性の高さから、採用試験もそれぞれ個別の試験内容となっています。試験ごとに特有の出題科目や傾向も見られることから、国家一般職大卒や地方上級より少し難しいと感じる方も多いと思います。
国家専門職のうち、国税専門官、財務専門官、防専、外専は、主に文系の方が受験しやすい試験内容となっています。労働基準監督官は法文系と理工系に分けて採用試験が実施されており、文系・理系どちらの方も受験しやすいといえます。
皇宮護衛官(大卒)は、警察官や消防官などと同じく公安系の公務員といえます。法務省専門職員・人間科学区分(矯正心理専門職/法務教官/保護観察官)は福祉系・心理系公務員です。
航空管制官や食品衛生監視員は、国家専門職のなかでも特に専門性が高い職種といえます。採用試験も独自性がとても高く、しっかりとした試験対策が必要といえます。