官庁訪問(国般大卒)の予約と「拘束」とは?

今回は、国家一般職大卒(国般)の官庁訪問のうち、予約のコツと「拘束」について取り上げます。国家一般職大卒においても、採用競争は、予約の時点で既に始まっています。また、国般の官庁訪問にも、「拘束」は存在します。

官庁訪問は初日の予約を取ろう

国家一般職大卒(国般)でも、官庁訪問は事前予約制です。例年は、1次試験の合格発表日の午前9時から受け付けます。1次試験の合格発表は、ほぼ午前9時ジャストに公開されるので、そこに合わせて、速攻で予約を取りましょう。

国般の官庁訪問では、第一志望の官庁・機関は、官庁訪問開始初日の一番初めの時間帯の予約を取りましょう。既にこの時点で、採用競争は始まっています。

国般の官庁訪問では、官庁訪問1日目の午前中を打診されたら、ほぼ勝ち確定だと思われています。もちろん、例外的に落ちる方も、少なからずおられます。たとえ初日午前中に予約が取れたとしても、決して油断せず、気を引き締めて臨みましょう。

一般的には、人気が高い官庁・機関や、採用枠が多い所ほど、「早いほうが良い」と言われる傾向が見られます。その一方、いわゆる不人気官庁ほど、初日の午後や2日目以降の訪問でも、採用される方は多いと思います。

採用側の打診が無くても、第一志望の所は、必ず初日午前中の予約を打診してください。これが取れたら御の字です。その一方、予約枠が埋まったとか何とか言われて、初日午前中が取れなかった方も、なるべく早い日時を取れないか聞いてみましょう。

最悪の場合は、採用側から3日目以降を提示される方もおられます。この場合は、初日に訪問する官庁・機関をどこにするか、志望先の再検討が必要かもしれません。

もちろん、初日午前中が取れなかった方でも、採用される方がおられます。自分の評価や印象がどんな場合であっても、ひっくり返る可能性は、常にあります。普段どおりの自分、平常心で、本番に向かいましょう。

官庁訪問の拘束とは(国般の場合)

官庁訪問の「拘束」とは、訪問先で、面接も何も選考が無いのに、長時間に渡って、その官庁・機関に居続けることを求められることです。採用側が拘束を行う理由は、受験者を他に行かせたくない、いわゆる「囲い込み」だといわれています。

国般の拘束は、何時間も待たされたとか、訪問した日は必ず待たされた方が、多いと思います。中には、1日の面接が1回だけで、その他の時間帯は、丸1日ずっと待たされた方もいます。ただし、国般だと、拘束なんて全く無かったという方もいます。

なお、拘束を受けたからといって、その官庁・機関から内々定が出るとは限らない点に注意してください。当然ながら、拘束時間や、次の面接や選考までの待機時間がどれだけ長くなっても、それが受験者の評価と比例しているわけではありません。

官庁訪問では、何回も面接を受けたり、何日でも何時間でも拘束を受けた挙げ句に、落とされる方もいます。絶対に気を抜くことの無いよう、気をつけましょう。

官庁訪問の控室(待合室)の過ごし方

官庁訪問の控室(待合室)では、拘束時間や、次の面接等までの待ち時間(待機時間)を過ごすことになります。待機する部屋も、廊下に椅子を並べているだけとか、普段は使って無さそうな部屋など、官庁・機関によって、実に様々です。

国家一般職大卒(国般)の官庁訪問でも、面接などを待つ控室(待合室)に、お菓子やお茶などの軽食類や、ウオーターサーバーなどがある官庁・機関もあります。

官庁訪問の控室(待合室)の様子は、時折であっても、どこかで必ず、職員の方に観察されていると考えてください。念の為言いますが、ゲームなどしていれば、自分から評価を落としてくださいと言っているようなものです。

ここでは、周りに迷惑が及ばない範囲で、受験者どうしで話をしたり、(提供されてる場合は)軽い飲食も構いません。自作ノートの整理・確認や、本(内容的に適切なもの)を持参して、長時間の待機(拘束)に備えるのも良いでしょう。

官庁・機関によっては、職員の方が控室(待合室)に入っていって、受験者と懇談することもあります。この場合も、何気に受験者を観察しています。

これも官庁・機関によりますが、待合室(控室)まで受験者を呼びに来る職員と、面接官が同じ人だったということも、官庁訪問では珍しくありません。

官庁・機関の予約枠が重なる時に備える

官庁・機関の予約枠が重なる事態に備えて、官庁訪問では、官庁・機関の志望順位を、一通り決めておきましょう。官庁訪問を通じて、志望順位を変えることがよくあるでしょうが、その都度、どういう優先順にするのか、常に順位付けしましょう。

官庁訪問は、拘束のために、1日に回った官庁・機関が1つだけという日も、普通にあります。その一方、国般の官庁訪問では、午前と午後など、1日をいくつかの時間帯に分けて、予約枠を設ける官庁・機関もあります。

例えば、午前と午後に別々の官庁・機関を予約していて、午前の訪問先の選考が続いてる、あるいは、待機時間が続いてる(拘束されてる)場合、午前と午後の訪問先のどちらかを辞退(キャンセル)する必要が出てきます。

また、官庁訪問では、訪問日時を決める際に、間違っても採用側に、「他の予約が入っている」ことを口にしてはいけません。その時点で、うちは第一志望では無いと判断され、優先的に採用されることは無くなります。

その官庁・機関への意欲を見せるために、もっと早い日時の予約を申し出るならともかく、別の所と重なった時に、「他の日時じゃダメですか?」と聞いた所で、「なぜ?」と問われてしまいます。

これに対して、予め自分の志望順位を決めておけば、訪問日時を打診された時に、志望度が高い官庁・機関ならそれに応じて先に予約した所を断り、志望度が低い所なら辞退を申し出て先に予約した所を訪問することが、即座に返答できるはずです。