今回は、国家一般職大卒(国般)の官庁訪問で、内々定が出た場合と、いわゆる「スカウト電話」、および、意向届について説明します。
ここでは、国般の官庁訪問で内々定や不採用は、どんなタイミングで出るのかについて取り上げます。また、国般の官庁訪問に特有の「スカウト電話」や、意向届についても、気をつけるべき点を取り上げます。
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国般(大卒)の官庁訪問で内々定が出たら
国家一般職大卒の官庁訪問では、採用面接で内々定を出すかどうか判断され、内々定を得た受験者は、意向確認で内定承認か辞退を決める必要があります。こうした過程を、対面で行う官庁・機関もあれば、電話で行う所もあります。
なお、採用面接で内々定を伝えた人に、その場で内定承認か辞退かを迫る官庁・機関もあります。ただし実際には、こうした形式にとらわれず、何の前触れもなく、内々定でも、不採用でも、いきなり通告する官庁・機関も、少なくありません。
採用面接や意向確認を行う官庁・機関の場合、和やかな雰囲気だったという方もいます。ただし、最後の最後に、「やらかし」だけは気をつけて、担当の方が何か試してきても、これはどうかと思う場合は、そのノリに合わせないようにしましょう。
国般の内々定と不採用はいつ頃出るのか
国般の場合は、内々定を業務説明会の時点で示唆する官庁・機関もある一方で、内々定解禁日からだいぶ後になってから、内々定を出すとか、採用面接を受けないかと言われることもあります。
国般の官庁訪問のうち、激戦必至の本府省では、内々定も早い時点で出される傾向があります。その一方、出先機関の採用は、地方公務員の滑り止めとも受け取られており、10月以降でも、年明けでも、内々定を勝ち取った方がおられます。
当然ながら、官庁訪問では、途中で切られること無く、最後の面接や選考を乗り越えた方が、内々定をもらえます。国家一般職大卒の場合は、年明け以降も内々定が出るということが、決して珍しくありません。
不採用を伝えられる場合
国家一般職大卒でも、官庁訪問で不採用になる場合、「残念ながら、今回はご縁がありませんでした」「他の官庁を回ることをおすすめします」「本省の採用活動はこれで終了です」など、実にさまざまな言われ方があります。
官庁訪問で不採用の場合、他の官庁や民間企業を勧められたり、ここからは行かなくて(来なくて)結構ですと言われたり、「後日連絡します」と言われて、実際には連絡が来ないなど、さまざまな言い回しがあります。
また、不採用を伝えられる時は、1人または数人だけが、荷物を持って移動するよう促される場合だと言われています。最近では、単なる移動だったり、内々定を伝えられる場合もありますが、多くの場合は、不採用を伝えられる時だと言われます。
なお、国家一般職大卒の官庁訪問にも、いわゆる「エレオク」をはじめとする「~オク」があります。「オク」とは「送り(見送り)」のことで、例えば、不採用の方をエレベーターまで見送るのが「エレオク」です。
ただし、官庁訪問では、「エレオク」や「後日連絡」などに遭遇しても、後に連絡が本当に来て、採用面接を行いたいとか、内々定を伝えられたという方も、珍しいことではありません。
国般の「スカウト電話」とは?
国家一般職大卒では、いわゆる「スカウト電話」があります。スカウト電話とは、採用側から受験者に、うちを受けてみないかと打診が来ることです。これは、訪問済みの官庁・機関とは限らず、未訪問や全くノーマークだった所からもありえます。
スカウト電話は、主に採用枠が埋まっていない官庁・機関を中心に、国般の採用候補者名簿搭載者のうち、進路が未確定な方に行われます。8月以降はもちろん、遅くて年明け以降とか、中には、大学卒業ギリギリの時期に来たという方もおられます。
スカウト電話は、不人気官庁・機関や、かかってきた時期が遅いほど、採用の可能性は高いです。しかし、当然ながら、打診を受けた人全員が採用とは限りません。油断せず、しっかり準備して臨みましょう。
意向届(国家一般職大卒の場合)
国家一般職大卒でも、意向届を人事院に提出する必要があります(オンラインで提出できます)。意向届に関するルールや、提出するタイミングは、人事院の公式サイトで、必ず確認しましょう。
意向届は、「内定を得て採用先を決めた場合」「今後の採用は希望しない場合」「採用希望時期の延期」「採用を得ていないが引き続き採用を希望する場合」「連絡先等の変更の場合」は、必ず提出してください。
内定承諾などを経て、採用先が確定したら、意向届を出しましょう。それと同時に、他に内定している官庁・機関があれば、辞退をすぐに申し入れましょう。意向届を出した後、しばらくすれば、スカウト電話も来なくなるはずです。
その一方、採用を得ていないが、引き続き採用を希望する方は、意向届を出さないと、採用希望者としてみなされないことに注意してください。